2022年5月より、被写体様を募って撮影に行くような活動を休止していました。
明確な理由があったというわけではなく、複数の状況が重なったために多くの被写体の方と関わるような撮影からは少し距離を置きたいと思ったというのが実際のところです。
4月頃からの出来事を時系列順に挙げると、次のようになります。
- Instagramアカウントを乗っ取られる
- 人気コスプレイヤーさんを専属で撮影していた所、ファンの方からの嫌がらせを受ける
- 妻の妊娠がわかる
- 仕事での昇進と海外転勤
- 第一子が誕生
- 日本へ帰国
上記で特に重要だったのは、家族関係と仕事関係です。私の人生で最も大切な家族と、次に大切な仕事への影響を考えて、オープンな写真活動を休止するに至りました。
2022年5月の段階で、予定していた撮影については全て延期のご連絡をさせていただきました。
当事者の皆様には直接メッセージでお詫びをお伝えしましたが、一時的とはいえ大好きな写真活動を停止する事と、楽しみに準備を進めて下さった撮影を先の見えない形で延期する事になってしまった申し訳なさで、私も5月当時はかなり参っておりました。
海外へ赴任してからは、朝から晩まで仕事に没頭していました。1つの会社を軌道に乗せるまで全権を委任されるような、自分にとって非常に大きなチャンスだったため、毎日健康維持のための最低限の睡眠時間をとって働いていました。
そんな中でも、以前のInstagram経由で現地のモデル様などから撮影の依頼をいただく事が2度ありました。また、私が海外赴任した事をご存知ない日本の方からも何度も撮影依頼をいただきました。
しかし、少なくとも海外赴任中は仕事に没頭しており、人物撮影には戻りませんでした。
11月、無事に役割を終えて帰国しました。ほぼ同時期に子どもが生まれ、仕事に割いていた時間を少しずつ家族に割くようになっていきました。
そんな中で、とある方からロリィタモデルのポートレート撮影依頼をいただきました。雑誌掲載のための写真撮影を私にお任せいただけるという事でした。
ご依頼のメッセージの中で、私の以前撮影させていただいた写真が雑誌掲載のきっかけになったという事や、私のディテールへのこだわりに共感して下さったという事を伺い、自分の中の深いところに閉じ込めていた人物写真への熱が再燃する感覚がありました。
私の好きな写真家の言葉に次のものがあります。
よい写真とは、 何かしらの事実を伝え、 心を揺さぶり、 その写真を見る前の自分には 戻れなくするものだ ーIrving Penn
私自身をペンになぞらえるようなつもりは全くありませんが、少なくとも稀代の写真家が定義する「よい写真」を私にも撮ることが出来ていたのだとわかり、とても嬉しかったです。
気がつけば、家族に相談して、撮影日時の調整を始めていました。撮影した写真は、今回のアイキャッチ画像としても使っています。
まだ、SNSでは復帰の連絡をしていません。
「よい写真」を撮る事を目的として、ミニマルに人物撮影を再開します。
また皆様と活動できる事を楽しみにしております。
2022年 年末 はんちょー
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